Q37 厚生労働省研究班(祖父江班)が行った疫学調査の結果や問題点を教えてください。

 2016年12月26日に報告された厚生労働省研究班(研究代表者祖父江友孝)による全国疫学調査(以下「祖父江班調査」といいます。)は、「結論」として「HPVワクチン接種歴のない者においても、HPVワクチン接種後の症状として報告されている『多様な症状』を呈する者が一定数存在した。」とされています。そして、その割合を、あたかもHPVワクチンの副反応率と同程度の割合で存在するかのような報告をしています。

 しかし、そもそも上記調査にいう「多様な症状」は、「HPVワクチン接種後の症状」とは異なります。先の質問(Q12)でも指摘したように、HPVワクチンの副反応の最大の特徴は、「一人の患者さんに複数の症状が発生し、しかも多くの場合には時の経過とともに変化したり重層化したりすること」です。そうであるにもかかわらず、上記全国疫学調査では、「疼痛及び感覚(光・音・におい)の障害、運動障害、自律神経症状、認知機能の障害)のうち少なくとも1つ以上ある」場合には、「多様な症状」が存在すると判断しており、そもそも捉えている症状が違いすぎて、まるで反論になっていません。

 また、その割合も、上記のように「多様な症状」の間口を大きくしているために、HPVワクチンの被害者と同程度になっていますが、実際にHPVワクチン非接種者で、HPVワクチンの副反応と同様な症状が生じている者の割合は、当然に低くなり、HPVワクチンの接種と副反応の因果関係を証明する結果となっています。(「全国疫学調査」に対する弁護団の意見はこちら)(「全国疫学調査追加分析結果」に対する弁護団の追加意見はこちら