東京訴訟期日のオンライン報告集会を開催しました

 2022年9月13日18時から、東京訴訟期日の報告集会がオンラインで開催されました。 

 初めに東京弁護団事務局長の関口正人弁護士から、主に今後の証人尋問の予定について、報告がありました。

関口正人弁護士
関口正人弁護士

 2023年5月の東京訴訟の期日から専門家証人の尋問が始まる予定で、その日程は以下のとおりとなりました。

・東京訴訟

  2023年5月18日 証人①主尋問

     8月18日 証人②反対尋問

     8月21日 証人⑤主尋問

     11月27日 証人⑤反対尋問

・大阪訴訟

  2023年6月 5日 証人②主尋問

     9月 4日 証人②反対尋問

     9月25日 証人⑥主尋問

     12月18日 証人⑥反対尋問

・福岡訴訟

  2023年7月 証人③主尋問

     10月 証人③反対尋問

・名古屋訴訟

  2023年9月 証人④主尋問

     12月 証人④反対尋問

 

 また、次回期日(2022年12月5日)はオンラインではなく、公開法廷で弁論手続きを行うこととなりました。そのため、多くの方に傍聴に来ていただきたい、とお願いがありました。

 

 次に、東京弁護団の和田壮一郎弁護士から、原告へ行ったアンケート「してください私たちの今」~被害者のアンケートから見えてきたこと~ について報告がありました。

 このアンケートは、8月の薬害根絶デーに合わせて、原告に回答していただいたアンケートで、98人の有効回答がありました。アンケート結果からは、いまだに原告の皆さんが苦しい状況に置 かれていることがわかりました。

 

  東京原告9番平原さんのお母様からは、薬害根絶デーに参加した際の感想が報告されました。

 平原さんは今回初めて、実施に文部科学省や厚生労働省の担当者と交渉する場面にも参加しました。しかし、文部科学省や厚生労働省の担当者からは、被害者の救済等の具体的な対策はいっさい報告されませんでした。担当者の態度も通り一辺倒の回答があるだけで、どちらの省も被害に向き合っておらず、怒りが込み上げてきた、と感想をお話しいただきました。

 また、東京原告15番さんからも、薬害根絶デーの報告があり、決まり文句を話すだけの対応に残念に感じた、との感想が語られました。また、裁判に勝たなければ、対応が変わらない、原告、支援の方、弁護士が協力して裁判に勝つことが大事だ、と、いまいちど裁判に向けて三者が協力することが大事だとのメッセージをいただきました。

  続いて、HPVワクチン東京訴訟支援ネットワーク代表の隈本邦彦さん、北海道支援の会の浅川身奈栄さんからそれぞれ支援の会の活動予定等が報告されました。

北海道支援の会の浅川さん
北海道支援の会の浅川さん

●東京支援ネット

 9月30日(金) 東京支援ネット 例会 Zoomミーティング

 10月30日(土) 東京支援ネット 第6回総会 目黒さつきビル + Zoom

 

●北海道支援の会

 10月14、15、16日

 江別市の干場市議が支える会の会員になって、集会を企画。

 10月16日 旭川で澤則雄監督の上映会

 

https://peraichi.com/landing_pages/view/shikyukeiganwakuchindvd/

  東京訴訟の報告集会では、毎回「私が支援をする理由」と題して、支援者の方に、この裁判を支えようとする思いを語っていただいています。

 今回は、朝日新聞社文化部の高波淳さんから思いを語っていただきました。

高波淳さん
高波淳さん

 東京訴訟の報告集会では、毎回「私が支援をする理由」と題して、支援者の方に、この裁判を支えようとする思いを語っていただいています。今回は、支援とは立場が違いますが朝日新聞社文化部の高波淳さんから「取材する理由」を語っていただきました。

 高波さんは、2016年末からHPVの被害について取材を進めていました。2017年4月、東京訴訟についての記事を書きましたが、その際、被害女性の「クリスマスや誕生日のプレゼントが杖や車いすだった」という言葉に心を動かされました。朝日新聞ではHPV被害について、被害者の目線から事実を伝えてきました。しかし、接種の積極的勧奨中止に関して、インターネット上などで朝日新聞などのメディアに対する批判が高くなる中、2021年には、HPVワクチンを推進する「みんパピ!」の広告記事が朝日新聞に掲載されるようになりました。

 高波さんは、ハンセン病の問題についても取材を続けていましたが、そのなかで、メディアが被害者を苦しめる一因になったことを目の当たりにしていました。今回のHPVの問題でも、マスメディアが被害者を直接取材する努力が足りないと感じており、メディアが被害者を苦しめる側になることを危惧しています。まだ伝えられていない、被害者や家族が語る事実を世間に伝えていくことが自分の役割だと語っていただきました。

 最後に、全国弁護団共同代表の水口真寿美弁護士から、薬害オンブズパースン会議の活動、第9回医薬品等行政評価・監視委員会、HPVワクチン薬害訴訟を支える会・大分の活動、についての案内がありました。

水口真寿美弁護士
水口真寿美弁護士

 そして、HPV訴訟は専門家尋問という大事な場面に至ったこと、様々な圧力に耐えて法廷に立っていただく専門家の思いにこたえるためにも、原告・支援・弁護団が改めて一致団結して訴訟を戦いましょう、とメッセージがありました。

 ●HPVワクチン薬害訴訟を支える会・大分

2022年 9月17日(土) 14:00~16:00支える会・大分学習会のお知らせ

https://drive.google.com/file/d/1FmGwrrqJNnvPi4dFp_M-42Y8H3xNm1Dn/view?usp=sharing

コンパルホール大分305号室(50名定員)& Zoom(先着100名迄)

HPVワクチン薬害訴訟 学習会 提訴から6年の今とこれからを学ぶ

―全国弁護団共同代表 水口真寿美弁護士と原告のお話し―

主催:HPVワクチン薬害訴訟を支える会・大分

 

●薬害オンブズパースン会議 HPVワクチンの副反応疑い報告のあり方に関する要望書

https://www.yakugai.gr.jp/topics/topic.php?id=1033

 

●第9回医薬品等行政評価・監視委員会

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27710.html

 今回の集会には、54人の方々から参加いただきました。お忙しい中、この訴訟の原告さんを励ましていただいたことに、心から感謝いたします。

 各地の報告集会や学習会でもまたお目に掛かることができることを楽しみにしています。 

 

 どうか引き続きご支援下さい。