2026年6月18日、HPVワクチン薬害訴訟全国原告団・同全国弁護団は、各地から参集した支援者とともに、衆参両院の国会議員の方々に、「HPVワクチン副反応被害救済のための要請書」に基づく要請活動を行いました。
HPVワクチン被害の当事者の声に耳を傾けて下さった議員の皆様には、心より御礼申し上げます。
当日の要請の具体的内容は以下のとおりです。
PDFファイルはこちらからダウンロード出来ます。
国会議員各位
HPVワクチン副反応被害救済のための要請書
2026年6月
HPVワクチン薬害訴訟全国原告団
HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団
要請事項
HPVワクチンに関して以下のとおり要請します。
1 副反応の被害実態を把握するためのヒアリングを実施してください。
2 国が積極的に接種を勧めた以上は、副反応被害者を切り捨てることなく、以下の施策を実現してください。
(1) 副反応に関する免疫学的な治療法の開発を国が支援し、副反応患者に対する診療体制を全面的に改めること
(2)副反応被害者の教育の機会を保障し、就労を支援すること
(3)副作用被害救済制度の運用を改め、副反応被害者を幅広く迅速に救済すること
要請の理由
1 判決を迎えるHPVワクチン薬害訴訟
私たちは、HPVワクチン薬害訴訟全国原告団・同弁護団です。
原告は、全身の痛み・慢性疲労・感覚障害・不随意運動・歩行障害・記憶障害等の多様な症状に15年近く苦しんでいるHPVワクチンの副反応被害者117名です。身体障害者認定を受け、全生活に介助が必要な者も少なくありません。
2016年に4地裁で一斉に提訴した本訴訟は、2027年4月に判決を迎えます。
2 積極勧奨再開後の協力医療機関の新規受診者は700名を超え増え続けている
HPVワクチンの重篤な副反応疑い報告の頻度は、他の定期接種ワクチンの平均の5倍以上です。
HPVワクチンは、2013年4月に定期接種とされましたが、副反応被害が明らかとなり、同年6月に積極的勧奨が中止されました。しかし、薬液の改良のないまま2022年4月に積極的勧奨が再開され、接種率は今や60%を超えています。
接種者の増加に相関し、重篤な副反応報告も増え続けており、副反応患者の治療のため国が指定した協力医療機関の新規受診者数は、既に700名を超えています。
3 治療法は確立せず、副反応被害者は十分な医療を受けることもできていない
多数の研究は、被害者の症状がHPVワクチンによって引き起こされた自己免疫性の症状であることを示しています。しかし、国や企業は、因果関係を認めず、接種の痛みやストレスによる心因性の症状であるとし、副反応被害者は以下のとおりの過酷な状況におかれています。
① ワクチンの接種後の症状だと言うと、一般の医療機関では診てもらえない。
② 国指定の協力医療機関では、心因性の症状であることを前提にした心理療法が行われ、「親の育て方が悪い」「学校をやめれば治る」等と言われる例が後を絶たない。
③ 免疫治療(免疫吸着療法、免疫グロブリン製剤の投与等)に一定の効果があるが、それが受けられる医療機関は極一部である。また、国には、副反応が出やすい人を調べる研究や、免疫学的な治療法の開発等に取り組む姿勢はなく、予算もついていない。
④ 副反応被害者の教育の機会の保障は不十分で、就労についての支援もない。
⑤ 副作用被害救済制度の申請に必要な診断書の作成に関する医師の協力が得られにくく、申請できても認定には時間がかかるうえ、認定率も他のワクチンより著しく低い。認定されても生活を支えられるほどの救済は得られていない。
⑥ 副反応被害者は「反ワクチン」という、事実に反する批判や差別・偏見にさらされている。
また、これから接種しようとする者に対する副反応リスクに関する情報の提供は不十分で、選択権の実質的な保障がなされていません。
4 国が積極的に接種を勧めた以上は副反応被害者を救済すべき
子宮頸がんの予防には「検診」という安全で効果が実証された方法があります。
治せない副反応被害者を増やしながら、接種だけは推進するということでよいのでしょうか。
国がHPVワクチン接種を積極的に勧奨した以上は、副反応被害者を救済するべきです。
このままでは、ワクチンに対する国民の信頼が失われます。
薬害エイズや薬害肝炎などの薬害訴訟では、国の責任を明確にすることを通じて、治療法や医療体制、福祉等の恒久対策が大きく前進し、差別や偏見の解消が促進されました。HPVワクチン薬害訴訟も、同様に、恒久対策の実現を目指しています。
先生方には、本訴訟の目的とHPVワクチンをめぐる現状・課題をご理解いただき、被害者の救済と国民が安心できるワクチン政策実現のため、お力添えをお願いする次第です。
以上
