これまでのあゆみ

 

 

2015年(H27) 
3/31 全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会が全面解決要求書を提出
2016年(H28) 
3/30 被害者が提訴方針を公表
7/27

合計63名の被害者が4地裁(東京・名古屋・大阪・福岡)に一斉提訴

全国弁護団が提訴声明を発表

HPVワクチン薬害訴訟東京原告団、同大阪原告団、同九州原告団が発足

8/7 HPVワクチン薬害訴訟名古屋原告団設立が発足
8/20 HPVワクチン薬害訴訟全国原告団設立総会開催(東京)
8/23 全国原告団が全国薬害被害者団体連絡協議会に加盟
9/28

九州訴訟第1回口頭弁論(福岡地裁)

11/8

大阪訴訟第1回口頭弁論(大阪地裁)

11/29

名古屋訴訟第1回口頭弁論(名古屋地裁)

12/14

第2次全国一斉提訴(4地裁合計57名)。原告総数は119名に。

12/26

「全国疫学調査」に対するコメント(速報版)を公表

12/30

「全国疫学調査」に対するコメント詳細版を公表

2017年(H29)

1/11

九州訴訟第2回口頭弁論(福岡地裁)

1/23

全国疫学調査に関する要望書を提出

2/13

東京訴訟第1回口頭弁論(東京地裁)

2/14

大阪訴訟第2回口頭弁論(大阪地裁)

3/2

名古屋訴訟第2回口頭弁論(名古屋地裁)

3/22

九州訴訟第3回口頭弁論(福岡地裁)

4/24

「全国疫学調査」追加分析結果に対するコメントを公表

5/10

東京訴訟第2回口頭弁論(東京地裁)

5/18

名古屋訴訟第3次提訴(名古屋単独6名)。原告総数は125名に。

5/23

大阪訴訟第3回口頭弁論(大阪地裁)

6/14

九州訴訟第4回口頭弁論(福岡地裁)

6/30

名古屋訴訟第3回口頭弁論(名古屋地裁)

8/8

大阪訴訟第4回口頭弁論(大阪地裁)

8/23

東京訴訟第3回口頭弁論(東京地裁)

9/13

九州訴訟第5回口頭弁論(福岡地裁)

10/31

名古屋訴訟第4回口頭弁論(名古屋地裁)

11/7

大阪訴訟第5回口頭弁論(大阪地裁)

11/22

東京訴訟第4回口頭弁論(東京地裁)

12/13

九州訴訟第6回口頭弁論(福岡地裁)

12/21 名古屋訴訟第5回口頭弁論(名古屋地裁)
12/21 「HPVワクチン接種後に生じた症状に関する新たなエビデンスの有無についての検討」の見直しを求める意見書を提出
12/22

日本産科婦人科学会に要望書を提出

厚労省合同部会によるHPVワクチンのリーフレット改訂案の重大な問題点について記者会見

2018年(H30)
1/19

HPVワクチン新リーフレットの全面修正を求める緊急要望書を提出

2/14

東京訴訟第5回口頭弁論(東京地裁)

2/20 大阪訴訟第6回口頭弁論(大阪地裁)
3/6 名古屋訴訟第6回口頭弁論(名古屋地裁)
3/14 九州訴訟第7回口頭弁論(福岡地裁)
3/24 国際シンポジウム「世界のHPVワクチン被害は今」に参加
4/26 海外の被害者団体ともにHPVワクチンに関する共同宣言2018を公表
5/29 大阪訴訟第7回口頭弁論(大阪地裁)
5/30 東京訴訟第6回口頭弁論(東京地裁)
6/1 名古屋訴訟第7回口頭弁論(名古屋地裁)
6/13

九州訴訟第8回口頭弁論(福岡地裁)

6/14

声明「HPVワクチンの積極的勧奨中止から5年を迎えて」を発表

6/29 声明英語版公表:Five Years Since the Suspension of Proactive Recommendation of the Human Papillomavirus (HPV) Vaccine in Japan
8/7

厚労省によるHPVワクチンの情報提供の評価手順の誤りについて意見書を公表

8/8

東京訴訟第7回口頭弁論(東京地裁)

8/23-24

薬害根絶デーに参加

9/11

大阪訴訟第8回口頭弁論(大阪地裁)

9/19

九州訴訟第9回口頭弁論(福岡地裁※今回より新庁舎)

9/20

名古屋訴訟第8回口頭弁論(名古屋地裁)

10/12

日本医師会及び日本医学会に対し、合同公開フォーラム「HPVワクチンについて考える」開催についての抗議声明を発表(10/13:記者会見

11/7

東京訴訟第8回口頭弁論(東京地裁)

12/5

大阪訴訟第9回口頭弁論(大阪地裁)

12/6

名古屋訴訟第9回口頭弁論(名古屋地裁)

2019(H31)  
2/13 東京訴訟第9回口頭弁論(東京地裁)
3/5 大阪訴訟第10回口頭弁論(大阪地裁)
3/8 名古屋訴訟第10回口頭弁論(名古屋地裁)

活動報告

各地裁での期日の様子は、各地訴訟のページをご覧下さい。


HPVワクチン薬害の実態を報告~第20回薬害根絶フォーラム

 平成30年10月20日、東京医科歯科大学・歯科棟4階の特別講堂において、第20回薬害根絶フォーラムが開催されました。

薬害根絶フォーラム開催案内より
薬害根絶フォーラム開催案内より

 薬害根絶フォーラムとは、薬害被害者団体(10薬害・12団体)によって設立された全国薬害被害者団体連絡協議会(薬被連)が主催する会合であり、薬害根絶デーと並ぶ薬被連の重要な年間行事の1つとして、薬害の歴史を知り、薬害根絶の必要性について理解を深める機会となっています。今回の開催で、20回目という節目を迎えました。

 フォーラムの冒頭では、花井十伍薬被連代表世話人(大阪HIV薬害訴訟原告団代表)より、薬害を繰り返さないために薬被連が活動してきたにもかかわらず、HPVワクチン薬害といった新たな薬害が発生していることについて憂慮すると共に、こうした問題の解決のためには薬被連として団結して活動していくことが重要であるとの挨拶がありました。 

 第1部では、薬被連に所属する8つの薬害被害者団体(スモン・ヤコブ・サリドマイド・筋短縮症・陣痛促進剤・HIV・肝炎・MMR)より、各薬害の被害実態について報告がありました。その後、第1部の特集としてHPVワクチン薬害が取り上げられ、落合晴香さん(HPVワクチン薬害訴訟名古屋原告団)が、自身に生じた被害について報告しました。

落合晴香さん(HPVワクチン薬害訴訟名古屋原告団)
落合晴香さん(HPVワクチン薬害訴訟名古屋原告団)

 HPVワクチン接種後に自分の身体に起きた激しい脚の痛みや頭痛、脱力、歩行困難、痙攣、吐き気といった多様な症状。

 病院を受診したものの、心因性のものと言われて原因がHPVワクチンであるとわかるまでいくつもの病院を受診しなければならなかったこと。

 学校で意識を失い、目が覚めたときには友人や家族の記憶を含めたそれまでの記憶を失ってしまい、現在も回復していないこと。

 受診した医療機関にHPVワクチン副反応についての理解がなく、医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出する予防接種健康被害救済申請に必要な診断書の作成を拒否されたこと。

 学習障害のために進学や就職が難しくなってしまったため、今後の生活や将来についての不安が大きいこと。

 落合さんは、集まって下さった大勢の参加者の前で、自身の経験した被害状況を詳細に報告しました。

 第2部では、スモン・肝炎・サリドマイド・HIVの各薬害被害者がパネリストとなり、「薬の承認制度を知ろう~薬機法改正の問題点と課題」をテーマとした討論が行われました。討論の中では、医薬品の副作用が未知の症状であるために放置され、それによって被害がさらに拡大していくという点に、薬害被害の典型的な特徴があることが指摘されました。

 今回の薬害根絶フォーラムを通じて、HPVワクチン薬害の存在や被害者に起きている具体的な症状、直面している現実的な問題等を伝えるとともに、過去の薬害の歴史の中で、HPVワクチン薬害がどのように位置づけられ、どのように解決されなければならないのかといった点について、理解を深めることができたように思います。

 弁護団でも、引き続き、HPVワクチン薬害についての理解を深め、支援の輪を拡げるための活動を進め、支援者のみなさんとの連携を深めて行きたいと考えています。今後ともご支援の程よろしくお願い致します。


2018/10/25 追記

 落合さんに、登壇して話をした感想をまとめてもらいましたので、掲載いたしました。

 参加してよかった、登壇を決意してよかったと思いました。

 

 正直HPVワクチン薬害訴訟のことを代表して話すという大役が私に務まるのか、また決意してからの準備が慌ただしかったため、伝えたいことが伝わる内容になったのか不安な部分もありました。しかし、登壇中に目を潤ませてくださっている方、うなずきながら聞いてくださっている方を見て、「一生懸命聞いてくださっている方がいる。伝われ!」という一心で話しました。

 

 登壇後「よかったよ!」「私も同じような症状の薬害に遭ってるから協力したい」と言ってくださる方がいて嬉しかったです。私自身も、今日最も伝えたかった被害の状況やその大きさ、それに伴う治療や保証の必要性を伝えることができたのではないかと感じています。

 

 また、私たちはもっと被害を訴えていかなければならないと感じました。他の薬害の方の話を聞いていて本当に心が痛み、目が潤みました。薬害をなくすために、考えるだけで辛く怒りがこみ上げてくるような被害のことを、懸命に話されている姿を見て、私たちももっと被害を伝えなければと思いました。


 今日参加されていた方が「薬害が起こらないように活動しているにも関わらずHPVワクチンのような若い世代でもまた起きてしまった」とおっしゃっていました。これだけ薬害について学び、発信するという活動を精力的にしてくださっているにも関わらず、私たちのような世代に被害が出てしまったというのは大問題です。

 私たちは実際に辛い目に遭っているからこそ、それを訴えることで未来の子供たちが同じような思いをしなくても良い社会を作ることができると思います。これからも力を合わせて頑張りましょう!!

落合晴香

記者会見:日医合同フォーラム開催に対する抗議

 HPVワクチン薬害訴訟全国原告団と全国弁護団は、2018年10月11日、日本医師会及び日本医学会に対し、合同公開フォーラム「HPVワクチンについて考える」開催に対する抗議声明を送付し、翌12日に東京・厚生労働省記者クラブで記者会見を行いました。

 同様の合同フォーラムは2014年にも開催されていますが、その際には、HPVワクチンの危険性を指摘する研究者も招かれていました。しかし今回は、多くの副反応被害者を診察して、HPVワクチンの危険性についての知見を発表し続けている医師らを全く呼ぶことなく、接種勧奨再開という結論ありきの構成となっています。

 厚生労働省での記者会見に出席した原告関係者は、次のように発言し、この合同フォーラム開催に対する抗議の思いを伝えました。

東京訴訟原告山田梨奈さん

「このフォーラムの開催を知ったときに、私たちが忘れられていると感じた。国にうてと言われたからうったのに、当事者を置き去りにして議論をするのはおかしい」

山田さんの父

「たくさんの医師の治療の成果があらわれて、副反応症状は改善をみせている。なのに、治療に尽力してくれた医師を排除してこのようなフォーラムが行われるのはおかしい」

東京訴訟原告園田絵里菜さん

「医師からは症状を診てみないとわからないと言われているのに、診ていない人がなぜわかるのか。実際に患者を診た医師と、研究に詳しい医師両方の意見を取り入れて議論してほしい」

園田さんの母

「娘の同級生は大学4年生になるが、娘の人生は始まっていない。治療をがんばっているが、今後どんな人生を送っていくのか不安でたまらない。もう少し被害者の声を聞く時間を持ってほしい」

東京訴訟原告15番さん

「もとの身体に戻してほしいだけなのに、そのためには大勢のお医者さんの力が必要なのに、一方的な勉強会を開くのはひどいことだと思う。すみに追いやって、私たちを見捨てることはしないでほしい」

東京原告15番さんの母

「治ってもいないのに接種勧奨再開の議論をされても、娘の人生は止まったまま。まずは助けてほしい。安全性ばかり取り上げられると、また副反応が出た子たちが苦しむことになる」

また、原告の平原さんの母は、意見書別紙の表を示し、「他のワクチンより多くの副反応被害が出ていることは、この表を見ても明らか」だとした上で、認知行動療法を実践する医師がフォーラムに招かれていることについて、「治療法が見つかったと勘違いするお母さんがたも多いと思う」と警鐘を鳴らしました。

 近時、複数の研究者らより、HPVワクチン接種と副反応被害発生との間の時間的相関関係が指摘されるなど、HPVワクチンの危険性は更に明確となっています。東京弁護団事務局長の関口正人弁護士は、これらの調査研究を紹介し、積極的勧奨が再開した場合は、副反応で苦しむ患者が再度発生することが予想されると訴えました。

 最後に、全国弁護団共同代表の水口真寿美弁護士から、まずは治してという被害者の声を受け止めるよう求めました。

 このような問題のあるフォーラムにおいて、何らかの結論が出されるということはあってはなりません。引き続きご理解とご支援をお願いいたします。

日本医師会・日本医学会合同公開フォーラム 「HPVワクチンについて考える」の開催に対する抗議


 

2018年10月11日

公益社団法人日本医師会
会長 横 倉 義 武 殿
日本医学会
会長 門 田 守 人 殿

 

日本医師会・日本医学会合同公開フォーラム
「HPVワクチンについて考える」に対する意見

 

HPVワクチン薬害訴訟全国原告団
代表  酒 井 七 海
HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団
共同代表  水 口 真寿美
同     山 西 美 明
<連絡先>               
HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団
 〒102-0084 東京都千代田区二番町12番地13
セブネスビル3階
電話03(6268)9550
https://www.hpv-yakugai.net/

 

 

1 日本医師会と日本医学会は、2018年10月13日に、合同公開フォーラム「HPVワクチンについて考える」(以下「本フォーラム」といいます)の開催を予定しています。

 HPVワクチンについては、その接種後に、感覚系障害(頭痛、関節痛、筋肉痛、視覚障害、しびれ等)、運動系障害(不随意運動、脱力、筋力低下、歩行運動失調、けいれん等)、認知・情動系障害(重度の倦怠感、学習障害、記憶障害、見当識障害、睡眠障害等)、自律神経・内分泌系障害(発熱、月経異常、過呼吸等)等の多岐にわたる多様な症状が一人の患者に重層的に現れるという副反応症例が多数報告され、社会問題となっています。

 この副反応症状の原因について、厚生労働省は、その病態解明が進んでいなかった2014年1月の時点で、接種の痛みと痛みに対する不安が惹起する心身の反応(機能性身体症状)であるとの結論をまとめ、現在もその立場を維持しています。しかし、日本において多数の副反応患者の診療と研究に携わっている医師たちは、HPVワクチンの成分による神経障害ないし免疫異常であるとの考え方をとり、その考え方に基づく治療によって一定の成果を挙げています。

 また、日本と同様の副反応症例は海外でも報告されており、HPVワクチンの安全性については国内外で議論が続いています。

 ところが、本フォーラムの発表者には、HPVワクチンの成分による副反応であるとの立場の医師は一人も含まれておらず、HPVワクチンの接種を推進する立場をとってきた医師や、機能性身体症状説をとる医師のみが発表者となっています。これは、2014年12月に開催された日本医師会・日本医学会合同シンポジウム「HPVワクチンについて考える」において、HPVワクチンの成分による副反応であるとの立場をとる西岡久寿樹医師、横田俊平医師、および池田修一医師が発表者(指定発言を含む)となっていたのと対比しても、明らかにバランスを欠いています。

 日本医師会の釜萢敏常任理事は、本フォーラムについて、「HPVワクチンの積極的な接種勧奨の再開が必要だと考えている」としたうえで、「これまで蓄積されたエビデンスを説明し、HPVワクチンをめぐる問題について国民の理解を得ることが狙い」であると述べたとされていますが(2018年9月19日定例記者会見)、危険性を示す研究を行っている医師を意図的に除外し、国民に一方的な情報のみを提供して積極的な接種勧奨の再開を推し進めようとするのは不当であり、日本医師会および日本医学会の団体としての性格を考えれば著しく不適切です。

 

2 私たち弁護団のまとめによれば、本年5月時点で、HPVワクチンを被疑薬として医薬品副作用被害救済制度による障害年金または障害児養育年金の支給決定を受けた患者は40名おり、接種100万人当たりの認定数は11.765人となっています(別紙参照)。これは、他の定期接種ワクチンの予防接種健康被害救済制度による障害年金、障害児養育年金、遺族年金又は遺族一時金の給付を受けた人が100万人当たり1.075人であるのと比較して著しく高く、HPVワクチン接種後に重篤かつ難治性の副反応患者が多数現れていることを裏付けています。

 しかも、このような認定状況をもってしても、救済制度による被害者の救済は十分ではありません。厚生労働省は、前述の通り副反応症状は機能性身体症状であるとの立場をとっているため、副反応に特徴的な症状を訴えていても、機能性身体症状とは認められないことを理由に認定されない患者が存在し、また学業や就労について著しい困難を強いられているのに、障害年金または障害児養育年金の認定には至らない症状であるとして認定を受けられない患者も多数います。

 最近になり、HPVワクチンの積極的勧奨の中止以降、副反応症状と同様の症状を訴える患者の発生が止まったとする報告が複数の研究者からなされています。しかし、HPVワクチンの成分による副反応との立場をとるにせよ、機能性身体症状であるとの立場をとるにせよ、接種後の副反応症状の発生を効果的に防止する方策は見つかっていません。そのため、積極的接種勧奨を再開すれば、再び同様の副反応被害が発生するとの指摘がなされています。このような状況において、日本医師会および日本医学会が積極的接種勧奨の再開を推し進めようとするのはあまりにも無責任であり、私たちは、本フォーラムの開催に強く抗議します。

 

3 副反応被害者たちのいちばんの願いは「元の体に戻してほしい」ということであり、そのために力を尽くすことこそ、日本医師会および日本医学会の本来の役割ではないでしょうか。

 両会は、2015年8月に「HPVワクチン接種後に生じた症状に対する診療の手引き」を発刊しましたが、完治に至る治療法を提示したものではなく、現在も難治性の重篤な症状に苦しむ患者が多数存在することは、すでに述べたとおりです。

 私たちは、医学の力と心に対する被害者たちの期待に応えて、日本医師会および日本医学会が、HPVワクチン副反応症状の病態解明と治療法の確立に総力を挙げて取り組んで下さるよう希望します。

以 上

 


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日本医師会・日本医学会合同公開フォーラム「HPVワクチンについて考える」に対する意見
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第19回薬害根絶デーに参加しました

加藤勝信厚生労働大臣(左端)にHPVワクチン被害者の実情をまとめた書面を手渡す東京原告の園田絵里菜さん(中央手前)と山田莉奈さん(中央奥)
加藤勝信厚生労働大臣(左端)にHPVワクチン被害者の実情をまとめた書面を手渡す東京原告の園田絵里菜さん(中央手前)と山田莉奈さん(中央奥)

 1999年8月24日、厚生省(当時)は薬害エイズ事件を反省し、薬害再発防止を決意する「誓いの碑」を建立しました。その翌年から8月24日は薬害根絶デーとして、全国薬害被害者団体連絡協議会(薬被連)が毎年国との間で薬害根絶に向けた交渉を行ってきました。

厚生労働省ウェブサイトでも「誓いの碑」の由来が紹介されています。
厚生労働省ウェブサイトでも「誓いの碑」の由来が紹介されています。

 第19回を迎えた今年も、HPVワクチン薬害全国原告団は、薬被連の一員として、薬害根絶デーの各行事に参加しました。

 まず、薬害根絶デー前日である8月23日の夜には、東京都内でで前日集会が開催され、約140名が参加し、薬害の歴史や現状について学びました。

 水口真寿美弁護士(全国弁護団共同代表)からは、全国4地裁で進行中のHPVワクチン薬害訴訟の現状を説明しました。

 水口代表はHPVワクチンの副反応被害が海外でも発生していることを、今年3月の国際シンポジウム「世界のHPVワクチン被害は今」でスペイン・コロンビア・イギリス・アイルランドの被害者団体から報告された内容を説明し、HPVワクチン薬害は、薬害のあらゆる要素をはらんだ薬害事件であり、必ず勝たなければならない裁判であることを伝え、来場者に引き続きの支援を求めました。

 続いて東京原告団から、山田莉奈さんと原告15番さんが登壇し、それぞれの想いを来場者に伝えました。

 山田さんは、強い痛みを中心とした副反応による被害を周囲に理解してもらえず孤独感を覚えていたけれども、提訴したことで自分を支えてくれる多くの人たちがいることを知ることができたことを語り、今もかつての自分と同じように孤独感を抱えたままの被害者がいるはずであり、そうした子たちへの継続的な支援をお願いしたいと会場に呼びかけました。

 車椅子で壇上に挙がった東京原告15番さんは、接種前はバスケットボール部で活躍していたのに、接種後には階段を昇ることもできなくなったことや、まだ子供である自分の意見を伝えていくためには裁判を起こすしかないと決意して訴訟に参加したことを説明しました。そして15番さんは、これからも声を上げ続けていきたいという覚悟を持っていることを、大勢の来場者に伝えました。

壇上から提訴に至った決意と思いを伝える東京原告15番さん
壇上から提訴に至った決意と思いを伝える東京原告15番さん

 続いて会場では、『過去の薬害と被害救済制度』とのテーマの下で、薬害スモン事件のドキュメンタリー映像が上映され、キノホルム製剤が惹起した未曾有の薬害の歴史と被害者の闘いの経緯を学びました。

 集会の最後には、この集会の企画と準備に携わってきた学生さんを中心とする支援者のみなさんから、『支援の輪を広げよう』というキーワードに基づく行動提起が行われました。

 壇上からの行動提起の呼びかけを受け、前夜集会の来場者全員で、被害者の生の声を聞き、周りに伝え、薬害被害に理解のある人を増やしていくことの大切さを、共有することができました。

 明けて8月24日の薬害根絶デー当日は、台風20号の上陸に伴う風雨が心配されましたが、幸いにも曇り空に時折晴れ間がのぞくという天候となりました。

 全国原告団からの参加者は、午前10時から薬被連による文部科学省交渉に加わって、薬害教育の一層の充実を文科省に要請した後、午前11時45分からは、厚生労働省前に移動してリレートークに参加しました。

 リレートークでは、様々な立場の方々から、現に進行中の問題であるHPVワクチン薬害について、その問題点を力図良くアピールする発言を、たくさんいただくことができました。

隈本邦彦HPVワクチン東京訴訟支援ネットワーク代表世話人(大学教授・科学ジャーナリスト)
隈本邦彦HPVワクチン東京訴訟支援ネットワーク代表世話人(大学教授・科学ジャーナリスト)
廣田憲威さん(薬剤師・大阪民医連)
廣田憲威さん(薬剤師・大阪民医連)
山添拓参議院議員(共産党)
山添拓参議院議員(共産党)
武田せい子さん(薬害肝炎全国原告団)
武田せい子さん(薬害肝炎全国原告団)
菅直人衆議院議員(立憲民主党・元内閣総理大臣・元厚生大臣)
菅直人衆議院議員(立憲民主党・元内閣総理大臣・元厚生大臣)
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厚労省によるHPVワクチンの情報提供の評価手順の誤りについて意見書を公表しました


2018年8年7日

厚生労働大臣 加藤勝信殿

新リーフレットを全面修正しないままHPVワクチンの情報提供に関する評価を実施することの誤りについて

HPVワクチン薬害訴訟全国原告団 代  表 酒井 七海
HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団 共同代表 水口真寿美
共同代表 山西 美明

 厚生労働省は、平成30年7月23日に開催された第36回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、平成30年度第5回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(以下、「合同部会」という)において、HPVワクチンに関する情報提供の評価を実施する方針を明らかにしました。

 合同部会で配布された資料によれば、この評価は、平成30年1月に改訂されたHPVワクチンに関する厚生労働省リーフレットを前提とし、①全1741市町村を対象としたリーフレット活用状況等のアンケート調査、②2000名程度の一般国民を対象としたHPVワクチン等の情報把握状況に関するインターネット上のアンケート調査、③②の対象者から5組×2グループ程度を抽出した少人数聞き取り調査という3つの調査によって、「情報がどの程度、国民に届いているか」「届いた情報がどのように理解されたか」を評価する予定であるとのことです。

 しかしながら、当弁護団が本年1月19日に「HPVワクチン新リーフレットの全面修正を求める緊急要望書」で指摘したとおり、平成30年1月に改訂された新リーフレットには、HPVワクチンの多様な副反応症状が適切に記載されていない上、他のワクチンと比較して危険性が高いことや、接種後1ヶ月以上経過しても副反応が発症しうることが説明されていません。

 また、ワクチンの有効性の限界についての記載は不充分であって、子宮頸がん予防効果の不適切な推計が記載されており、不適切な「祖父江班調査」の結果が引用されている、HPVワクチンの副反応を「機能性身体症状」として説明する等の誤りが多数含まれています。

 特に、医療従事者向けのリーフレットには、学習障害・記憶障害が生じうることを小さいながらも記載したのに、本人や保護者向けのリーフレットには学習障害・記憶障害について全く記載していないという問題(別紙参照)は、国民に対して提供されるべき情報が恣意的に割愛されていることを示しており、極めて不当です。

 こうした誤った内容の新リーフレットを用いても、HPVワクチンに関する情報提供を正しく行えないことは、一定の費用をかけて厚生労働省が調査を行うまでもなく自明であり、HPVワクチン被害者からの全面修正の申入れを無視したまま上記①~③の調査を実施することは、、行政上の手順を誤ったものと言わざるを得ません。

 厚生労働省は、誤った新リーフレットの情報が国民にどうに伝わっているかを評価する以前に、原点に立ち返って、国民に何を伝える必要があるのかを再考すべきであり、被害者の声に耳を傾け、直ちに新リーフレットの全面修正を行うべきです。


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新リーフレットを全面修正しないままHPVワクチンの情報提供に関する評価を実施することの誤りについて
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過去の記事はこちらから確認できます。


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