提訴から5年を経た私たちの今-九州原告10番

2020年1月20日九州期日前集会より
2020年1月20日九州期日前集会より

 リレー形式で提訴から5年を経た被害者の今の声をお伝えしています。

 先週の大阪原告10番さんに続く4人目は、九州原告10番さんです。

 

【九州原告10番】


 12歳の時、サーバリックスを3回接種しました。現在21歳です。

 症状の影響により仕事も通学もままならず、自宅で過ごしています。
 
 今出現している症状は全身の筋緊張、その症状による歩行困難と痛みです。

 常に電流が全身を駆け巡るようなしびれと痛みを伴いながら、全身の筋肉が固くなり常に力が入るような状態になりました。関節も曲がったまま伸ばせなくなり、右足は感覚が全くない状態です。

 

 さらに、普段のその筋緊張が急激に激痛を伴いながら強くなり、呼吸ができなくなるような発作が 出るようになりました。この発作はひどいときは、全身が弓なりになった状 態で力が抜けず、酸素マスクが必要な状態になります。3 時間から長いときは 5 時間以上続くためまた目の症状がひどく、眼振や視野狭窄により右側がほとんど見えません。

 

 あとは、生理の症状が重く、毎月耐え難い痛みが襲ってきて寝込んでしまいます。
 
 発症してから9年が経過しました。しかし、今でも家族の助けなしでは日々の生活すらままなりません。

 医師を目指し、大学へ通学することを夢みて勉強していましたが、症状悪化により日常最低限の活動すらままならないため、断念せざるを得ませんでした。中高一貫の高校卒業を含め、ほかにも様々な事を諦めざるを得ませんでした。

 

 今もずっとあらゆる症状と戦いながら、家族の助けの元生きています。しかし、日々を生きるので精一杯です。私は自分の体を守れるならと、このワクチンを接種しました。しかし現実は夢も諦めて、ただただ苦しさに耐え続ける日々でした。

 

 同世代はもうすぐ大学を卒業して、就職です。ただがんになりたくなかっただけなのに、この現実がたまらなく苦しいです。

 

 あれから今もずっと苦しんでいる患者がいることを忘れないでください。


 これからもHPVワクチン薬害訴訟全国弁護団は、こうした被害者の声を、Twitter(@Hpvlawyer)やYoutubeでも継続的に発信していきます。どうかご支援下さい。