青森市・東京都中央区・川崎市・金沢市・長崎市に要請書を送付しました

 2021年6月11日、HPVワクチン薬害訴訟全国原告団・弁護団は、青森市・東京都中央区・川崎市・金沢市・長崎市にあてて、各自治体のホームページ上のHPVワクチンの解説文に国がHPVワクチンの積極的勧奨を中止していることの明記を求めて、以下の内容の要請書を送付しました。

 青森市・東京都中央区・川崎市・金沢市・長崎市の各首長宛てに送付した書面の内容は次のとおりですが、東京都中央区宛ての書面には、地元医師団体からの自治体宛の抗議内容が根拠のない不当なものであることについても補足しました(末尾参照)。

 各自治体宛に実際に送付された書面は、PDFで一括ダウンロードできます。


 

2021(令和3)年6月11日

 

 

国によるHPVワクチンの積極的勧奨中止に関する周知についての要請書

 

 

 

HPVワクチン薬害訴訟全国原告団

 

代表  酒井 七海

 

HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団

 

共同代表  水口真寿美

 

   山西 美明

 

<連絡先> 東京都千代田区二番町12番地13 セブネスビル3階

 

樫の木総合法律事務所内   電話03(6268)9550

 

https://www.hpv-yakugai.net/

 

 

 

要請の趣旨

 

 

 

 貴自治体のホームページにおけるHPVワクチンの解説文に、国がHPVワクチンの積極的勧奨を中止していることを明記して下さい。

 

 

 

要請の理由

 

 

 

1 HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団は、全国の主要自治体のホームページにおいて、国が今もHPVワクチンの積極的な接種勧奨を中止していることについての情報の提供状況を調査しました。この調査は、国がHPVワクチンのリーフレットを改訂して積極的勧奨の中止が読み取れる情報を削除した上で、全市区町村に対し、HPVワクチンの定期接種対象者に対する個別通知による「情報提供」を行うことを要請していることに対して、主要な自治体がどのような対応をとっているのか、その実情を確認することを目的としたものです。

 

 

 調査は、2021530日に政令指定都市・道府県庁所在市・東京23区(合計74自治体)のホームページを閲覧する方法で行いました。その結果、これらの主要な自治体の91.9%では、ホームページにおいて、国による積極的勧奨を中止している旨を明記していることが確認できました(74自治体中68自治体)[1]。この調査結果は、主要な自治体の多くが、国がHPVワクチンの積極的勧奨を今も中止しているという情報は、定期接種対象者に対して提供されるべき重要な情報であると認識していることを示しています。

 

 

 この調査の対象とした自治体のうち、国による積極勧奨中止の明記がない自治体は、青森市・東京都中央区・川崎市・金沢市・福岡市・長崎市の6自治体のみでした。とりわけ金沢市のホームページには「保護者の方は、この説明書をよく読んで、接種回数や他の予防接種との接種間隔を守った上で、接種期限内に予防接種協力医療機関において接種を受けるようにしてください」と掲載されており [2]、国が積極的勧奨の中止を継続していることとの関係で、特に問題が大きい状態になっています。

 

 

 なお、福岡市は、当原告団・弁護団からの改善要請の後に、速やかにその表記を修正しています [3]

 

 

2 貴自治体におかれましても、国がHPVワクチンの積極的勧奨を中止していることを改めてホームページに明記するよう、早急な改善を本書によって要請します。

 

 

なお、昨年1016日付で、私たちは、全国の市区町村に対し、厚生労働省の改訂リーフレットを個別送付しないことなどを求めています [4]。改訂リーフレットは、HPVワクチンの積極的勧奨中止が読み取れる情報を削除したことも含めて極めて問題が大きく、接種対象者に提供されるべき情報提供の内容になっていません。本書に併せて、新リーフレットを個別送付しないことも、改めて求めます。

 

以 上

 


[1] HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団 全国の主要自治体のホームページにおける HPVワクチン接種勧奨差し控えに関する情報の提供状況について

https://www.hpv-yakugai.net/2021/06/09/jichitai-hp/

[3] 福岡市に対して積極勧奨中止の明記を要請しました https://www.hpv-yakugai.net/2021/06/10/fukuoka-city/

 


 ※東京都中央区に宛てた要請書に追加した指摘は以下のとおり。


 

  なお、以前の貴区ホームページでは、国がHPVワクチンの積極的勧奨を中止していることが明記されていたものが、その後に削除されています。開示された行政文書によれば、厚生労働省の周知依頼の通知を受けて貴区が発した連絡文書に対し、地元の日本橋産婦人科医会・同医師会から抗議があったことを契機とした措置と考えられます。

 

  しかし、「子宮頸がんワクチンの定期接種対象者への積極的な勧奨は引き続き差し控えること」は国が現在も続けている対応であり、厚生労働省の通知も、そのような対応を情報提供してはならないとしたものでも全くありません。日本橋産婦人科医会・医師会の抗議は根拠のない不当なものです。

 

少なくとも、国がHPVワクチンの積極的勧奨を中止していることは、接種対象者が接種を受けるかどうか検討するにあたって当然に提供されるべき重要な情報であり、それをホームページの情報提供の内容から削除することは誤った措置です。


ダウンロード
国によるHPVワクチンの積極的勧奨中止に関する周知についての要請書:5自治体宛一式
210611 5jichitai-yousei.pdf
PDFファイル 398.7 KB