東京訴訟第4回期日が開かれました

2017年11月22日、東京訴訟の第4回口頭弁論期日が開かれました。

前回8月とはうって変わり、秋も深まりゆく中での期日となりましたが、今回も百数十名の傍聴希望者が裁判所に集まりました。

東京地裁前で行われたリレートークには、学生や薬害肝炎原告団の皆さん、HPVワクチン薬害訴訟を支える会北海道の皆さんを始め、多くの方々が駆けつけて下さり、元参議院議員の田城さん、北海道の支援の会の井上さん、支援ネットワーク世話人代表の隈本さんから応援メッセージを頂きました。

「被害者は被害を忘れることができない。再発防止、謝罪、補償が求めていかなくてはならないことです」という支援ネットワーク世話人代表の隈本さんからのメッセージには、沿道から大きな拍手が起こっていました。

第4回期日の法廷では、原告本人と弁護団からの意見陳述が行われました。

原告の金澤佑華さんは、不随意運動が出る中、声を詰まらせながらも、しっかりと立って意見陳述を行いました。

佑華さんは、将来の夢が看護師になることだったにもかかわらず、中学3年生の時にサーバリックスを接種して以降、さまざまな症状が出始め、希望の高校に入学できたものの、退学せざるを得ませんでした。

また、医療機関でも心無い言葉をかけられ、自分の目指していた医療の世界は人を助けるものではなかったのかと、悲しく思ったそうです。

「裁判という公平な場なら、私たちの『助けてほしい』という声が届くかもしれない」という切実な言葉が印象に残りました。

裁判長は、原告本人をしっかりと見て話を聞いており、冒頭や途中にも被害者の体調を気遣うような発言が聞かれました。

法廷終了後の記者会見(中央:金澤佑華さん)
法廷終了後の記者会見(中央:金澤佑華さん)

弁護団からは、HPVワクチンの承認から定期接種化に至る過程の問題点について、提出した準備書面に沿って解説しました。

その中では、国内の治験が終了する前に厚生労働省の働きかけで承認申請に至ったことや、予防接種部会での審議が具体化していないのに緊急促進事業が決定したこと、その背景には被告企業から資金提供を受けた専門家団体による働きかけが存在したことなど、異常な経過を辿っていることなどについて述べました。

期日終了後、報告集会が行われ、傍聴の抽選に外れてしまった方のための法廷外企画に参加された方を含め、約70名の方にご参加頂きました。

弁護団からは法廷のやり取りを報告した後、傍聴をした方からの感想や初めて期日に来られた原告の親御さん、原告ご本人、支援の方約10名の方々にお話頂きました。参加者がそれぞれの立場で、この問題を解決しなくてはならないという気持ちをもっていることを確認し合えた報告集会となりました。

報告集会後には茶話会を行い、お互いに親睦を深めあうことができました。

報告集会後の茶話会で意見陳述の感想を語る金澤佑華さん
報告集会後の茶話会で意見陳述の感想を語る金澤佑華さん

参加された皆さん、長い時間お疲れさまでした。
次回以降の期日が決まり、支援ネットワークも立ち上がりましたので、今回来られなかった方もぜひ傍聴に来ていただければと思います。

【今後の予定】
2018年2月14日(水)午後3時~@東京地方裁判所
2018年5月30日(水)午後3時~@東京地方裁判所
2018年8月 8日(水)午後3時~@東京地方裁判所