提訴から5年を経た私たちの今-名古屋原告3番

2016年11月29日開催の名古屋訴訟第1回口頭弁論当日の裁判所前集会の様子より
2016年11月29日開催の名古屋訴訟第1回口頭弁論当日の裁判所前集会の様子より

引き続きリレー形式で、提訴から5年を経た被害者の今の声をお伝えしていきます。

先週の東京原告5番さんにつづいて、本日は、名古屋原告3番さんの声に耳を傾けて下さい。


【名古屋原告3番】

 

 私がワクチンを接種したのは、2011年の3月。私は中学3年生で、志望校に合格し高校生活を楽しみにしていた頃です。

 ワクチン接種後、体調不良により高校への通学が難しく、高認試験を経て通信制の大学へと進みました。通信制といえど、調べもので図書館や現地へ向かわなければならないこともあり、単位習得は思うように進みませんでした。8年目の現在、ようやく卒論を残すのみとなりました。

 

 ワクチン接種から10年と少し経ちましたが、毎日、深夜から明け方に起こる目の奥を抉られるような痛みがあります。深夜から明け方に起こる痛みに、その時間帯の睡眠は難しく、痛みが終わった後に疲れて眠る毎日です。

 薬は色々と試しましたが、有効なものは高濃度酸素の吸入のみで、自宅に医療用酸素ボンベを常備して対処しています。また、日によって座っているのが難しいほどの体調不良が起こり、1日中寝て過ごす日も少なくありません。

 このような状態が、10年の月日がたった今も症状の改善がみられない状態が続いているのです。

 

 ワクチンを接種して以降、体調不良に予定を狂わされ続け、計画を立てることが難しくなってしまいました。それは、友人との約束や病院の予約といった直近の予定はもちろん、就職や結婚といった人生計画についてもです。

 周りの友人が就職し、結婚や子育てをしていく中、私は自分の体調を管理することで手一杯なのです。前向きに今の自分ができる事を手探りで探している最中ではありますが、毎日の痛み、体調不良は、できる事を大きく狭めてくるのです。

 

 こうした辛い思いをする人が、ワクチン接種によりこれ以上増えない事を祈るばかりです。


次回は8月12日に掲載します。

 

HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団は、こうした被害者の声を、Twitter(@Hpvlawyer)やYoutubeでも継続的に発信しています。