九州訴訟の裁判期日(10/17)・報告集会が行われました

 2022年10月17日(月)、年内最後の九州訴訟の期日が開かれました。

 

 前回に引き続き今回も非公開のウェブ会議期日で、弁護団のみ出席しました。弁護団からは準備書面52(PMDAによる安全性調査と接種促進政策の違法性について)及び原告5名についての個別準備書面などを提出しました。

 午後6時から開催したオンラインでの報告集会には、九州各地の原告や支援者を含む約50名の方にご参加いただきました。

  

 報告集会では、九州弁護団の富永弁護士より準備書面52の内容について、パワーポイントを使って説明を行いました。これまで弁護団では、PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)が、定期接種化の直前の2013(平成25)年2月に本件HPVワクチンの安全性に関する調査を開始していたことは、国が定期接種化より前の時点で集積した国内の副反応症例を把握していたということであり、そのような時期にあえて本件各ワクチンを定期接種化したことは特に違法性が強いものであるということを主張してきましたが、さらに今回安全性調査開始後に実施されたPMDAにおける専門協議の資料の開示を受けて、①定期接種化以前(2013(平成25)年4月)、②積極的勧奨の差控え時(同年6月)、③安全性調査の調査結果報告書作成時(同年12月)の各時点において、本件HPVワクチンの安全性に疑念が生じていたとの説明がありました。

続いて、九州原告3名の方より現在の生活状況や思いについてお話いただきました。外出ができない分、犬を飼い始めて嬉しかったものの、体調不良で散歩に連れていけず現実を突きつけられたことだとか、生まれたばかりの甥っ子を抱っこできない悔しさだったり、突然足が動かなくなったという体調の変化だったりを語っていただき、弁護団、支援者ともにそれぞれの原告さんの置かれている状況に思いをはせる貴重な時間となりました。

 

  大分支援の会の清國さんからは、9月17日に大分で開かれた学習会の報告の他、「支援に遅すぎることはない!」と力強い言葉とともに現在取り組まれている小冊子や署名の取り組みについて報告をいただきました。同じく支援の会の猿渡さんからも「やれることからやってみよう」という気持ちで支援に取り組むのが九州らしさ、というお話をいただきました。沖縄支援の会の渡辺さんからも沖縄でのドキュメンタリー映画の上映会への取り組みや那覇市議会への陳情などについての取り組みについて報告いただき、大変励まされました。  

 

 【次回のご案内】

  次回九州期日は、ついに公開法廷で弁論の予定です。2023年1月23日(月)14時と指定されています。来年からはいよいよ証人尋問などが始まります。ますます大変な闘いとなってきますが、原告、支援の会の方と力を合わせてHPVワクチン薬害被害者の真の救済と再発防止に向けて一頑張っていきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願いいたします!!