HPVワクチンが子宮頸がんを予防する効果は証明されていません。
臨床試験で確認されているのは、がんになる前の細胞の異常状態(異形成)に対する効果だけで、しかも、最長でも約9年間しか確認されていません。
HPVワクチンが予防の対象とするのは、子宮頸がんに関連するとされるウイルスの型のうち2つだけであり、その2つの型が日本人の子宮頸がん患者に占める割合は約半数に過ぎません。
また、既に感染している場合は、ウイルスを排除する効果はありません。
他方、子宮頸がん検診は、全ての型のHPVに対応できます。
そのため、HPVワクチンの接種を受けたとしても、子宮頸がん予防のためには子宮頸がん検診を受け続ける必要があります。