Q17 HPVワクチンが、これまでのワクチンとは異なり「特殊」で「新しい」とはどういうことですか?

 一般的なワクチンは血液中に抗体を作らせ、病原体を排除して、病気の発症・重症化を防ぐものです。

 しかし、子宮頸がんの原因とされるHPVは、子宮頸部の粘膜部分に侵入したウイルスが、子宮粘膜の基底層に感染し、血液中には侵入しないという特徴をもっています。

 ウイルスが血液中には侵入しませんので、一般的なワクチンと同じように血液中に抗体を作らせるだけでは、子宮粘膜に感染してしまったHPVを体内から排除することは出来ません。HPVは、ウイルス感染そのものを防ぐ必要があるのです。

 そのため、HPVワクチンは接種によって血液中の抗体を大量に増やすことで、子宮粘膜に抗体を染み出させるという特殊な設計になっています。子宮粘膜に染み出した抗体は、ウイルスが子宮粘膜に感染する前に、ウイルスと結びついて排除するのです。

 HPVワクチンは、一般的なワクチンのように病気の発症や重症化を防ぐのではなく、感染、それ自体を防ぐことを目指すワクチンです。

 感染を防ぐためには、抗体は常に子宮粘膜に染み出していなければいけません。常に抗体を染み出させるために、血液中に自然感染ではありえないような高い抗体価を長期間維持することが必要になります。

 このように、HPVワクチンは全く新しい設計のワクチンなのです。